ねこだすけニュース vol.11

更新'99.6.
ねこだすけ会員に、フリーペーパーをお届けしています。
ねこだすけは、草の根の地域猫ネットワークです。Neko-Dasuke NEWSに原稿をお寄せください。7号はB4サイズ2折8頁。5000部郵送と手配り。

Neko-Dasuke NEWS
11号掲載予定の主な内容

【500円玉預金】 by:猫母さん

私の不妊・去勢手術料は500円玉預金。フィルムケースいっぱいに溜まったら、さぁ手術の予約。今年は3人の方から寄付を頂き、猫も私も大助かり。

【ねこだすけと私】 by:林田朋子

 私は1か月に一度ねこだすけ事務所に来て事務仕事をしています。事務所に来るきっかけとなったのは、不幸な猫を減らすために、何か自分でできることはないかとインターネットで検索してねこだすけのホームページを見つけたからです。
 たまに事務所に来るだけでもニュースでは知ることのできない、猫達をとりまく現在の状況を知ることができ、とても興味深いです。
 猫が好きな方、動物に対する人間社会のあり方に疑問を持っている方は、一度遊びに来て下さい。少ないリスク(事務仕事等)で大きな収穫を得ることができると思います。

【地域猫の名前付け】 by:品川地区地域猫の名付け親さん

 地域猫の名前付け、これは地域猫活動をする人の特権です!私達の地域猫の名前について分析してみました。

●「幸せになって欲しい型」ハッピー 梅ちゃん 竹ちゃん 松ちゃん エンジェル フェアリー ラブ
●「名は体を表す型」きなこ(茶トラ) フジ(富士額) パンダ(白黒ブチ) バーミー(おばあちゃんの三毛) ほたる(胸のところに白スポットの黒猫) 足袋(アメリカではソックス)
●「地域猫だって華やかに、型」ポピー 美璃 つむぎ モデル チャーミー ピーター
●「伝統踏襲型」一郎 二郎 三郎 シロ クロ ミーコ ミートラ

どんな名前でも名前をつけた猫は、名付け親にとって "特別な猫" になります。心をこめて名前を付けています。

【都内某高校の地域猫】

都内某高校近辺で猫13匹が地域猫として生活しています。ボランティアさんも先生方も最初は戸惑い気味でしたが話し合いを重ね現在はエサやりもスムーズに行き、最も問題となっていたフンの清掃も学校側で自主的にされています。これからもどうぞよろしくお願いいたします。
この件でメール相談した海外の愛護団体の方から、何通か面白いメールがきましたのでちょっとご紹介。
チェコの方からはお年寄りに猫を里子に出してとてもうまく行っているのこと。猫を保護して里親さんにもアニマルセラピーを提供できるわけですね。チェコでは市が飼い主のいない犬、猫を1年間シェルターで保護しその後は州が引き受けるそうです。しかもノンキル。行政がシェルターをもっているから出きることですが資金面とかさまざまな問題はあるようです。
ギリシャの方からは資金集めのユニークなアイディアが・・・事業を営む父兄を見つけて不妊、ワクチン代を出して貰い代わりに宣伝広告をする。それをコミュニティ誌、メディアにのせて教育効果なども盛り上げる。ギリシャの彼はこれでうまく行ったそうです。
その他どの国の方も動物好きの生徒、父兄との接触、不妊手術が済んでいることの広報、動物による教育効果を挙げてました。

【新宿区飲み屋街の地域猫】

もともと猫嫌いだったけど動物にはやさしいマスターが "お決まりの見かねてエサやり"。子猫を保護しては自宅に連れ帰って現在4匹。大好きな犬より増えてしまったため不妊手術を開始。あちこちのママさんに声をかけ資金を集めては手術を続けています。現在はよそ様の猫にまで「不妊手術してよ~」・・・・・

【飲み屋街近所の地域猫】

若くて可愛いNさん。猫が大好き。猫が餌を食べている間中座ってながめているため目立ってしまい近所から苦情が。「とにかく掃除と対話」を実践してもらい今はとても平和。現在はなぜか引っ越ししてしまった親子猫の新しい餌場で対話続行中です。

【新宿区住宅街の地域猫】

不妊手術も終わり親子3匹とも首輪を付けてほとんど飼い猫状態。それもその筈NHKの取材道中で初めてわかったもう一つの家が彼らにはありました。一人暮らしのご婦人宅です。
「年齢を考えるともう飼えないので外の猫ちゃんをすこし飼ってるの。地域猫って言うんでしょ?」老婦人は地域猫をちゃんとご存知でした。

【ネズミ対策の地域猫】

神田でせっせと不妊手術をしていたあるご婦人には、地域猫効果がてきめんに表れました。苦情を言い続けていた方から「ネズミが出て困るので我が家の前で餌をやって」と言われ苦笑い。

【地域猫成功の3つの決まり事】

1.早め早めの不妊手術
2.決まった時間、決まった場所できれいなエサやり
3.ご近所の方と会話をしながらニコニコ糞の清掃
これでうまく行かない方はとりあえず、怒る?!

【野良猫チームワーク】

街の猫事情を考える皆さまと
ねこだすけニュース紙上「地域猫会議室」
猫にやさしい皆さまふるってご参加ください。

人たちと猫たちが町で素敵に過ごすために、だれでも行なえる1清掃と対話、2繁殖制限と里親探し、3地域行政の後押し、4遺棄虐待禁止、の4っつは欠かせませんが猫たちには自分ではできないことばかりです。

困った困った、ほんとに困った、
課題1 捨猫違反者への対応は!!
住宅状態やその他の事情などで、自宅で猫は飼えないけれども猫にやさしい方が、始めて可哀相な捨猫を保護するとほとんどの方はとまどいます。保健所やお役所ではほぼ安楽死。警察でも捨猫違反の犯人探しには消極的ですし、警察に捨猫の処遇方法はありません。どこの市民グループも捨猫を保護する程の人手や場所も足りません。ペット病院はほとんどが有償です。里親さんを探しても適切な新しい飼い主さんには数十人もの問い合せがあります。
 軽はずみに慌てて引き取り手さんを見つけると、終生の適正飼養を目的としない猫の仲介元や、民間レベルでの殺処分が行われる恐れもあります。
 捨猫違反者がなくなると困った課題もなくなります。捨猫違反は恥ずかしい卑しい行いで戒められています。

課題2 地域猫3点セット!!
 お役所の担当者段階では地域猫にご理解のある職員も増えました。地域の保健所やお役所には地域猫対策中の皆さまがお使い中のチラシを見ていただく事や、状況報告なども欠かせません。
 餌やりのお片付け、うんちパトロール、不妊・去勢手術の地域猫3点セットに、地域と人たちとの対話が加わると地域猫エリアの拡大も早く進みます。

課題3 猫を渡す人、渡される人
 子猫が生れてしまう。捨猫をされた。などなどで譲渡先を探すこともありますが、手術が終わってから適切なルールに従って地域で一代の飼養が徹底され、捨猫違反も厳重に防げると譲渡先探しの苦労も少なくなります。猫の命を人が管理するなどの目的で、有償で猫が引き取られ殺されることもあります。早め早めの不妊・去勢手術で地域猫は生きらます。

動物を擁護できるようになった昭和48年の動管法制定以前の古い感覚を続ける大企業や大組織も少なくありません。現在では人の手が必要な猫の排除や駆除はできません。公園の管理者や団地組み合いなどと協力し合った地域猫地区も出来始めています。(住都公団の猫めいわく看板の写真掲載)


地域猫とは・・・

●イギリスやデンマークでは数十年も前から取り組まれている猫と人との共存の方法が地域猫です。
●野良猫がいま生きているテリトリーで、地域の住民が適正な終生飼養を行います。地域の担当行政も後押しをします。「適正飼養」「繁殖制限」「終生飼養」「遺棄虐待罰則」「譲渡規定」などは動物の保護と管理に関する法律で決められ総理府が管轄し、地方公共団体や警察などが実務を行っています。
●「猫はどこかで誰かに迷惑を及ぼしている」などと感じる方々にも、地域での猫と人との共存にご理解を促しながら地域猫化を進めます。
●これ以上増えないための不妊・去勢手術をして、地域の中で猫が短い一生を素敵に過ごせる適正な飼養のルール作りを猫のそばいる人たちが行います。


やれもやろ~よ・・・ これもやらなきゃ・・・
ねこといっしょに。
 地域猫が広がるにつれ、対策を練っている大勢の皆さまからのお問い合せなどにスピーディーにお応えができないことも多くなり申し訳けありません。「地域猫」を目指した「地域猫を守る会」などがぞくぞく発足し新しい拠点を軸に垣根のないチームワークが広がっていますので、暫くの間は悪しからずご容赦ください。
 昭和48年の動管法制定以前の古い動物意識に基づくマスコミ人やジャーナリストや広告人も少なくありません。動物をモノとはしない立場で、確かな動物気運を社会に伝達していただけるよう報道関係企業や個人に直接お願いをする機会も頻繁です。
 一部の地方行政などでは、動物愛護精神が法律で施行される前からの古い慣例や制度がそのまま行われている場合もあります。遠方の時には手紙や電話などでも話し合いを続けています。
 猫にやさしい著名な方々とも猫事情をお話しさせていただける機会があります。猫の権利の擁護や保護や管理、動物愛護などを話題にすると、お互いに感じていた「な~んだか、なにか変だなぁ~~」が、独りよがりではなかったことを納得します。
 適切に迅速に地域猫の保護や管理が行なえるように、猫の保護用捕獲器の頒布や配備を続けています。遺棄や虐待目的での不正使用を防ぐ上でも頒布先は限定していますが、貸出しや備品としての無償配備先をもっと拡大し、使い回しも容易にしたいと思います。不正使用の厳しい監視にもご協力をお願いいたします。


ねこだすけ事務局便り・・・

 従来の餌やりや不妊手術などを合理的に組織化し、地域猫対策の推進を始められる多数の皆さまよりご連絡をいただき各地で活動が広がっています。
 電話相談やファクシミリ、お手紙相談では、猫にやさしいボランティアスタッフさん数名が定期、不定期に係わらず事務局にて地域猫対策の緊密な連絡拠点機能作りを進めていますが、時間や人員不足のため迅速にお応えできない場合も多数です。申し訳けございません。
 地域猫対策支援フードスタッフは長い間支援品不足が続き苦慮していますが、実費宅配料だけでの配送を続けるスタッフへは嬉しい激励カンパもいただきました。
 動物の擁護を盛り込んだ動管法は見捨てられたまま、地域行政などの動物排除政策が動管法制定以前からの慣例で続いています。環境庁の「野猫」の規定も昭和39年の古い文章のままです。都内近郊の各行政地域には直接面談で、また遠隔地とは電話や手紙などでも、昭和48年以降の動管法に従う猫の擁護政策をお願いしています。
 インターネットでも大勢のボランティアスタッフの皆さまが、それぞれの得意の分野で動物や猫意識向上の活動を続けています。小さな声がどんどん大きく広がる様子には毎日毎日加速度が付いています。
 犬猫緊急介護所の一つでも相変わらず緊迫状態が続いていますが、インターネットの適切な情報網に集う全国のご支援者や情熱をそそぐ専任担当のスタッフの間で、毎日頻繁に連絡会議が行われています。
 議員やジャーナリスト、お役人さんや、世界の動物擁護グループとの間でもイーメールの意見交換が活発です。メールがきっかけで猫問題を議会で取り上げた地域もあります。


ご入会やご寄付、支援品の寄贈をありがとうございます。これからもどうぞよろしくお願いいたします。

 地域猫の拡大に伴い、該当の地区や全国の地域行政などとの連絡事務他の郵送や通信費も増えました、切手やテレフォンカードの寄贈は数の多少に係わらず大変有り難いです。
 また、広報事務運営費用なども大きくなりました。それぞれの皆さまの不妊手術費用などのご負担も大変な折ではありますが、一人でも多くの方に猫との共生にご理解を広めるため、ご寄付やご支援を今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

 尚、今年度から年会費の賛助会員制を取り入れました。一般会員は従来と同じです。皆さまのご参加をお待ちしています。

 地域猫対策には、行政の後押しと協力獣医師、地域の皆さまのご協力、猫を保護する捕獲器具(トラップ)は欠かせませんが、器具は悪用防止の目的で頒布先を限定し、皆さまには備品の配備形式とした長期貸し出しや使い回しなどで、悪用の監視にもご協力をお願いいたします。また、トラップの購入資金のご寄付も併せてお願いいたします。


法人企業各社より記名でのご寄付や物資をいただきました。ありがとうございます。
アイムスジャパン(株)/ペパーレット(株)/(株)ラップス


◆ねこだすけニュースでは随時投稿を募集しています。[ねこじまん][苦労話し][ちょっと良いお話し][はらのたつこと][耳よりな情報][言いたい放題]などなど、ジャンルは問いません。写真があったら同封してください。フリーペーパーねこだすけニュースに掲載します。投稿はA4サイズ半分位の文章量でお願いいたします。すっごく理想的にはメーラー本文に10行程度でEメール投稿。イラストレータで創ったPICTのオリジナルイラスト大歓迎。