アニマルウエルフェア連絡会 動物愛護法実行会議

ねこにもわかる動物の法律と疑問

動物の保護及び管理に関する法律は「動物の愛護及び管理に関する法律」と改正され、年内に施行されます。昭和48年以来なかなか知る機会が少なかった動物の法律です。

知られていない、動物の法律

殺傷虐待遺棄動物の殺傷、衰弱させる虐待、捨てることは犯罪です。
適正飼養本能や習性生理をよく考え、感染症の知識を持ち適切に飼い続けましょう。
終生飼養人生の伴侶として、一生涯一緒に飼い続けて暮らす家族です。
繁殖制限ペットは単なる愛玩動物ではありません。飼い続けられないときは産ませません。
譲渡飼い主に動物の終生飼養ができなくなる『やむを得ず万事ほかに方法のないときに限り』適正な終生飼養者を探すこともできます。

動物の法律は決してザル法ではありません。法律が実行されないことには理由があるはずです。ペットは単なる愛玩動物ではなく、家族の一員、人生の伴侶です。

犬ねこ譲渡/家庭牧場

 家庭菜園で育ったキュウリのおすそ分けはうれしいですね。家庭内牧場でファミリーブリーダーが出産させた犬とねこや、産まれても飼い続けられないことが予測されながら繁殖コントロールがされないままに産ませてしまった犬やねこの飼い主さんは、一生涯適切に飼い続けなければいけません。飼い続けられないときには産ませません。飼い主の滅亡などのヤムを得ないときに限り離乳後には適正な終生飼養のできる飼い主を探すこともできますが、愛護動物の犬やねこを前もって他人に渡すことを目的にした繁殖はできません。

 ご自宅で頑張る愛玩動物生産家の家庭牧場で産まれた犬ねこは家庭菜園のキュウリとは違い、売ることもあげることもできません。伴侶として家族と同じ愛情をもち、習性や生理本能を理解し感染症の知識を持ちながら一生涯飼い続けます。産まれた犬やねこの全てを一生涯に渡り責任をもって親子とも飼えないときには繁殖制限に努めます。また、犬とねこに「命あり人との共生に配慮する」ことを求めない有体物生産を家庭内で行い、離乳後に継続反復して譲渡を行う場合などには動物取扱業登録規則があります。

 また、動物には命あり人との共生に配慮しないで生ませた犬とねこを離乳後にも飼い続けるときには愛護動物とされ、飼い主の責務が発生します。

 動物取扱業登録制は各自治体などでも条例で規則していますが、原則論的には家庭内にも飼養専用施設があるか、出産した離乳後の犬とねこの売買や譲渡、貸し出しなどを継続反復して行う際には産ませた飼い主の全員が業者登録し、動物愛護法の責務を全うすることになります。しかし現実にはあまりにも出産箇所が多く、業者登録に関する管轄行政の事務処理や監視体制も煩雑になり過ぎるため実行が困難ですから、取扱業の規模の大小や反復の多少などで登録や罰則などの適用範囲も異なってしまうことが多くなってしまいました。

 そのため、一般の飼い主に対する責務の指導や監視などを行うと同じように、登録外の取扱業に対しても、特別の権限を持つ犬の予防員や動物愛護管理員、推進員などを任命し指導や監視にあたることになりました。

 一般にいわれる個人ブリーダーやほかの出産させた飼い主が、犬やねこの譲渡や売買、貸し出しを行う場合や、通信販売者なども取扱業としては登録されない場合が多く、このためもあって飼い主が出産させた犬やねこの離乳後の譲渡行為を「動物愛護法上の合法的な行為」と主張され、「確信的な有体物生産」と認識されることは稀です。

 取扱業の扱う動物は「人の権利を有する特別な有体物」ともされますので、命あり人との共生を願うことが法の精神で定められた「愛護動物」とは接し方や見方などが大きく異なってしまうことの弊害が、動物愛護法の誠実な実行を遅らせています。

 全ての飼い主がその子犬や子ねこまでも含めて一生涯の伴侶として責任をもって自分で愛し続けることに努めると、あえて動物愛護法の規則の実行は要りませんが、「一度は子どもを産ませてみたい」「産まれたらだれかに飼ってもらえるだろう」「出産は動物の本質」「売れるかもしれない」など、人が動物に対しての愛護や管理を怠る有体物生産行為が蔓延するため、動物から人への侵害を防ぐことと、動物には命があり人との共生を目指すことを目的とされる動物愛護法(旧動管法)の正しい浸透や実行が図られています。

 動物愛護法の管轄行政が「ペットは単なる愛玩動物ではない」ことを解説しています。

詳しくは【動物の法律集】(http://www.gran.ne.jp/~jorei/index.html